ARRI クイックリリースシステム。つばめ尾型プレートにより、正確で再現性のあるカメラマウントを実現。再設定時間を5~10分から30秒以内に短縮。
技術仕様
ARRIドブテールプレートの標準的な長さは200mmですが、カメラサイズに応じて150mmから381mmまでのバリエーションがあります。このシステムは最大2000Nのクランプ力で動作し、最大50kgの負荷を安全に支えます。プレートには、12.7mmピッチの1/4"-20および3/8"-16ネジ穴と、直径2.5mmのアンチツイストピンが装備されています。ロック機構には、意図しない解除を防ぐスプリング式のセーフティラッチが使用されています。
歴史と開発
ARRIは1982年にArriflex 535でドブテールシステムを導入し、時間のかかるネジ止めによる取り付けに取って代わりました。1993年にALEXAシリーズで標準化されたことでブレークスルーとなり、このシステムは業界標準となりました。2018年にはLPLマウントとの統合を拡張し、2021年にはジンバル用途向けのTRINITY互換バージョンを開発しました。
映画での実践的な使用
「1917」(2019年)では、ドブテールシステムにより、ワンショットシーケンス中にステディカム、ドローン、レール間でのカメラの迅速な交換が可能になりました。撮影監督のロジャー・ディーキンスは、「ブレードランナー 2049」で、複雑なグリーンバックセットアップのために正確な再現性を活用しました。このシステムは、セットアップ時間を5〜10分から30秒未満に短縮し、キャリブレーションエラーを排除し、複数テイクでのピクセル単位の再現性を保証します。
比較と代替案
マンフロットの501PLシステム(スライドプレート)やミッチェル規格とは異なり、ARRIのドブテールはより高い安定性と迅速な操作性を提供します。REDのDSMCシステムは独自の取り付けピンを使用していますが、SonyのFSシリーズは標準的なネジ接続に依存しています。BlackmagicのURSAは独自のクイックリリースシステムを使用していますが、ARRI規格の精度には達していません。放送用カメラでは、75mmボールを備えたENGウェッジシステムが依然として主流です。