定義と起源
ニュー・ハリウッド(1967年頃~1980年)は、古典的なスタジオ・システムを芸術的に意欲的な若い映画製作者たちが変革した映画革命でした。商業的に安全で道徳的に保守的な映画の数十年を経て、フランシス・フォード・コッポラ、マーティン・スコセッシ、スティーヴン・スピルバーグといった映画製作者たちは、ヨーロッパの前衛的なアイデア、複雑なキャラクター、実験的なテクニックを持って業界に参入しました。彼らは芸術的なアートハウス映画だけでなく、数百万ドルを稼ぐブロックバスターの成功も収めました。これは商業主義の中での革命であり、芸術的な野心と経済的な収益性がもはや対立するものではなくなったのです。
視覚的特徴と様式的なテクニック
道徳的曖昧さ:ニュー・ハリウッドの映画は、単純な善悪の二元論ではなく、複雑で道徳的に曖昧なキャラクターを描いています。主人公はアンチヒーローである可能性があります――マフィアのボス(『ゴッドファーザー』)、偏執的な海兵隊員(『タクシードライバー』)、利己的なレーサー(『デイズ・オブ・サンダー』)。
実験的な物語:古典的な三幕構成は解体されました。映画は断片的、非線形的、あるいはオープンエンドになることがあります。『マルホランド・ドライブ』や『インランド・エンパイア』は、観客に能動的な解釈を強いる非線形的な物語を示しています。
視覚的革新:ニュー・ハリウッドはヨーロッパの映画テクニックを採用しました――ロングテイク(ブレッソン)、ズームレンズ(ゴダール)、実験的な照明、エクストリーム・クローズアップ。カメラワークは目立たないのではなく、意図的に芸術的です。
暴力とセクシュアリティ:ニュー・ハリウッドは、完全に新しい方法で露骨な暴力とセクシュアリティを描きました。MPAAのレーティングシステム(1968年以降)がこれを可能にしました。暴力は美化されるのではなく、しばしば悲劇的または不条理でした。
音楽とサウンドデザイン:サウンドトラックは芸術的な要素になりました。エリオット・ゴールデンサル、ジョン・ウィリアムズなどが革新的なスコアを創造しました。サウンドデザインは実験的になりました――奇妙なテクニック、型破りな楽器。
美的自己言及性:映画は意図的に他の映画や芸術を参照します。タランティーノ、コーエン兄弟などが、古典や実験的な映画を引用しています。
歴史的背景
ニュー・ハリウッドは、いくつかの文化的要因から生まれました。
- 経済的危機:1960年代のハリウッド・スタジオは経済的に苦境にありました。『クレオパトラ』(1963年)のような壮大な製作は、財政的な大惨事でした。スタジオは新しい才能とよりリスクの高いプロジェクトを必要としていました。
- 文化的革命:1960年代は、ベトナム戦争、公民権運動、性的革命といった社会的・政治的な激動の時代でした。観客は、古典的な現実逃避ではなく、この複雑さを反映した映画を求めていました。
- ヨーロッパの影響:フランスのヌーヴェルヴァーグとイタリアのネオリアリズモは、芸術的な野心と商業性が両立可能であることを示しました。若い映画製作者たちは、ゴダール、トリュフォー、ヴィスコンティを研究し、ヨーロッパのテクニックをハリウッドに適応させました。
- 映画愛好と映画批評:アンドリュー・サリスのような映画批評家は「作家主義」を推進し、ヨーロッパのアートハウス映画を広めました。若い映画製作者たちは、ヨーロッパ映画を知り、愛する映画愛好家でした。
- 技術革新:改良されたカメラ(Arriflex 16mm)、ポータブル録音機、洗練された照明技術は、より機動的で革新的な映画製作を可能にしました。
主要人物と映画製作者
フランシス・フォード・コッポラ(1939年~)――『ゴッドファーザー』(1972年)と『ゴッドファーザー PART II』(1974年)は、ニュー・ハリウッドの模範です――芸術的な洗練と道徳的な複雑さを備えた商業的なブロックバスターの成功。
マーティン・スコセッシ(1942年~)――『タクシードライバー』(1976年)、『レイジング・ブル』(1980年)、『ディパーテッド』(2006年)は、心理的な深み、視覚的な革新、複雑な男性キャラクターを示しています。彼のズームレンズの使用と早回し編集は、ヨーロッパ映画から直接来ています。
スティーヴン・スピルバーグ(1946年~)――『ジョーズ』(1975年)と『E.T.』(1982年)は、現代のブロックバスターを定義しました。スピルバーグは、ハリウッドのストーリーテリングとヨーロッパの視覚的テクニック、そして感情的な真正性を組み合わせています。
ブライアン・デ・パルマ(1940年~)――ヒッチコックとイタリアのジャッロ映画に強く影響を受けた、視覚的なスリラー映画の巨匠。彼の映画は、実験的な編集と視覚的に壮観なシーケンスを示しています。
ジョージ・ルーカス(1944年~)――『スター・ウォーズ』(1977年)と『アメリカン・グラフィティ』(1973年)は、SFと商業ブロックバスターが芸術的に複雑になり得ることを示しました。
ロバート・アルトマン(1925年~2006年)――断片的な物語、重なり合うセリフ、アメリカの制度に対する批判的な視点を用いた実験的な映画製作者(『M*A*S*H』、『ナッシュビル』)。
主要映画と傑作
ゴッドファーザー(1972年、フランシス・フォード・コッポラ)――マフィア一家についてのブロックバスター。この映画は、サスペンスと道徳的な複雑さを組み合わせています――単純な善悪の二元論ではありません。コッポラは、ロングテイク、繊細な照明(ゴードン・ウィリスの「闇の王子」のカメラワーク)、そしてヨーロッパの物語的テクニックをハリウッドのブロックバスターに活用しています。
タクシードライバー(1976年、マーティン・スコセッシ)――強迫観念に囚われた精神病の男の心理的肖像。この映画は視覚的に革新的(ズームレンズ、早回し編集)、物語的に意図的に限定的(トラヴィスの精神病的な認識を通してのみ世界を見る)、そして道徳的に曖昧です(主人公は好感が持てない)。
レイジング・ブル(1980年、マーティン・スコセッシ)――暴力的なボクサーについての映画。この映画は視覚的に実験的(白黒写真、革新的なカメラアングル)で、心理的に複雑です。主人公の性的暴力と嫉妬は、感傷なしに描かれています。
ジョーズ(1975年、スティーヴン・スピルバーグ)――町を terrorize するサメについてのスリラー。この映画は形式的に革新的です――サメを見せずに、繊細なサスペンスを構築するロングシーケンス、革新的なサウンドデザインと編集。
アメリカン・グラフィティ(1973年、ジョージ・ルーカス)――夏の終わりのカリフォルニアの町に住むティーンエイジャーたちの映画。この映画は、革新的な編集、劇中音楽、断片的な物語を用いて、ほろ苦い雰囲気を創り出しています。
ネットワーク(1976年、シドニー・ルメット)――テレビと商業主義についての風刺的なスリラー。この映画は、早回し編集と色の彩度低下を用いた、視覚的・物語的に実験的な作品です。
チャイナタウン(1974年、ロマン・ポランスキー)――実験的な編集と道徳的な暗闇を持つネオ・ノワール・スリラー。この映画は、腐敗した社会における倫理的な行動の不可能性を示しています。
技術的側面と映画的革新
ニュー・ハリウッドは、以下のテクニックをまとめて導入しました。
- ズームレンズ(特にスコセッシ)によるダイナミックな空間構成
- ドキュメンタリー的な真正性を高めるためのモバイルカメラとハンドヘルド撮影
- 早回し編集と視覚効果を用いた実験的な編集
- 感情的な効果のためのカラーグレーディングと彩度低下
- 合成音と実験的な音楽を用いた革新的なサウンドデザイン
- よりリアルなアクションシーケンスのための実写効果とスタント
影響と遺産
ニュー・ハリウッドは、世界の映画に深い影響を与えました。
- ブロックバスターの美学:ニュー・ハリウッドは、商業的なブロックバスターが芸術的に複雑になり得ることを証明しました。これは世界中の世代の映画製作者に影響を与えました。
- メインストリームにおける作家主義映画:スタジオ・システムは、個々の監督が芸術的コントロールを維持する作家主義システムに取って代わられました。
- ジャンルの革新:ニュー・ハリウッドは、ジャンル映画(スリラー、クライム、SF)が芸術的な深みを持つことができることを示しました。
- 世界的影響:アジアのアクション映画製作者、インドのブロックバスター監督、ヨーロッパの実験映画製作者など、世界中の映画製作者がニュー・ハリウッドのテクニックを採用し、その影響を示しています。
比較と文脈化
クラシック・ハリウッドとの比較:クラシック・ハリウッドが道徳的に規範的で現状を肯定していたのに対し、ニュー・ハリウッドは道徳的な曖昧さと社会制度への批判を示しました。
フランスのヌーヴェルヴァーグとの比較:ヌーヴェルヴァーグがヨーロッパのアートハウス映画の慣習を急進化したのに対し、ニュー・ハリウッドはこれらのテクニックを商業ブロックバスターに適応させました。
イタリアのネオリアリズモとの比較:ネオリアリズモが労働者の真正性を示したのに対し、ニュー・ハリウッドはしばしば様々な社会階層の複雑で心理的に深いキャラクターに焦点を当てました。
時代の終焉と余波
ニュー・ハリウッド時代は、ブロックバスター・フランチャイズ(『スター・ウォーズ』、『インディ・ジョーンズ』)の台頭と、スタジオが大規模なブロックバスターの成功のみに焦点を当てるようになったいわゆる「ジョーズ・E.T.時代」とともに、1980年代初頭に終焉を迎えました。1980年代半ばには、ニュー・ハリウッド時代の道徳的な複雑さと芸術的な野心を持たないジャンル映画への回帰が見られました。
しかし、その遺産は生き続けています――コーエン兄弟、ポール・トーマス・アンダーソン、デヴィッド・フィンチャーといった現代の映画製作者たちは、芸術的な野心とメインストリームの成功を組み合わせることで、ニュー・ハリウッドの伝統を直接受け継いでいます。