45°ミラーとマットスクリーンを備えた外部ビューファインダーシステム。カメラとレンズ間に装着。1948年SOM Berthiot開発。視差誤差なく、正立した左右正像を表示。
技術的詳細
ビゼレックス(Vizelex)の構造は、45度の表面鏡(通常直径25〜35mm)、使用するフィルムサイズと同じフォーマットのマットスクリーン、そして2.5〜4倍の倍率を持つルーペシステムからなるミラーハウジングで構成されています。35mmカメラの場合、マットスクリーンのサイズは正確に24x18mmです。このハウジングはカメラとレンズの間に取り付けられ、光路を38〜42mm延長するため、この量だけフォーカス設定の補正が必要になります。高品質なビゼレックスシステムには、さまざまなレティクルを備えた交換可能なマットスクリーンと、透過撮影用のスイング式ミラーが搭載されています。
歴史と発展
ビゼレックスは1948年にフランスの会社SOM Berthiotによって開発され、初めてCaméra Éclair 16に使用されました。1952年以降のアンジェニュー(Angenieux)による改良は、より精密な光学系と安定したハウジングをもたらしました。1960年代には、ビゼレックスはArriflex 16STのようなドキュメンタリーカメラの標準的なファインダーシステムとして確立されました。1970年代(Arriflex 35BL、1972年)に一体型一眼レフファインダーが導入されたことで、外部ビゼレックスシステムの重要性は低下しました。現代のデジタルカメラは電子ファインダーを使用しており、機械式のビゼレックスシステムは時代遅れとなりました。
映画での実用例
リチャード・レコック(Richard Leacock)のようなドキュメンタリー映画製作者は、1960年代の初期のシネマ・ヴェリテ(Cinéma Vérité)作品で、ハンドヘルド撮影における正確なフレーミングのためにビゼレックスシステムを使用しました。1962年の「ジュ・アンド・ジム」(Jules et Jim)のような劇映画では、ビゼレックスは狭い空間での即興的なカメラワークを可能にしました。主な利点は、視差誤差のない正確な画像制御ですが、欠点としては、約1段分の光量低下と、激しい使用における機械的な脆弱性が挙げられます。
比較と代替案
プリズムファインダーとは異なり、ビゼレックスは左右正立だが上下逆さまの画像を表示します。現代の代替品としては、露出やカラー情報も提供するビデオアシストシステムや電子ビューファインダー(EVF)があります。ビゼレックスが純粋に光学的に動作するのに対し、デジタル代替品は記録、拡大、画像分析ツールを提供します。ヴィンテージカメラにとっては、ビゼレックスは本物のソリューションのままですが、現代のプロダクションではモニターシステムの方が実用的で多用途です。