被写体の後ろに配置されたマスク — 光線を遮って影を作る。追加機材なしでドラマと分離を実現。
よくある状況だ。太陽が馬鹿みたいに高く昇り、役者の顔が均一な光に照らされている。そんな時、視覚的なコントラストが必要になる。しかも、リフレクターや追加の照明機材を運ぶ手間なく、素早く。そこで登場するのが「コントルカシェ」だ。これは、光源側、つまり後ろから映像内に動かすフラッグやマスクのこと。光源とシーンの間に配置され、特定の光線を意図的に遮断し、マスクを被写体やランプにどれだけ近づけるかによって、シャープまたはソフトな影のラインを作り出す。
使い方はシンプルだ。Cスタンドに黒いフラッグ、クコローリス(模様付き)、あるいは単なるスタイロフォームの板を取り付け、ランプと被写体の間に配置する。光はシーンの手前で遮断されるのではなく、後ろから光を減らすことで遮断される。これにより、シーン全体の露出を変えることなく、制御された影の形を作り出すことができる。特に、キーライトだけで作業したい場合や、2つ目のライトを配置できない場合に非常に有効だ。
セットではすぐに気づくだろう。その利点は柔軟性にある。マスクをわずかに動かすだけで、すぐに新しい影の形を作り出すことができる。ソフトなコントルカシェ(ディフューザーを使用したり、意図的にぼかして配置したりする)は、キャラクターの顔にロマンチックな光の筋を作り出す。ポートレートや心理的に負荷のかかる瞬間によく使われる。一方、ハードなコントルカシェは、グラフィックな表現、緊張感、フィルム・ノワールのような雰囲気をもたらす。影の境界線が構図のラインとなるのだ。
重要:コントルカシェはフィルライトやリフレクターの代わりにはならない。光を減らすだけだ。つまり、基本的な露出は事前に決めておく必要がある。クコローリス(模様を落とすもの)や、ブラックバウンス(手前からネガティブフィルを行うもの)と混同しないこと。コントルカシェは後ろから、光源側から作用する。これがその核となる特徴であり、同時に、1分1秒が惜しく、スマートに作業したいタイトなプロダクションにおける強みでもある。