Blackmagic Pocket Cinema Camera——コンパクトなシネマカメラのシリーズ(Original 2013、4K 2018、6K 2019、内蔵ND搭載の6K Pro 2021、6K G2 2022)。最大13段のダイナミックレンジ、デュアルISO、Blackmagic RAW。内蔵NDシステムは6K Proのみ。
歴史と開発
Blackmagic Designは2013年のNABで、995ドルでシネマクオリティを民主化することを目指した最初のPocket Cinema Cameraを発表しました。2018年には大型MFTセンサーを搭載した4Kバージョン、2019年にはEFマウントとSuper35センサーを搭載した6Kバリアントが登場しました。2021年の6K Proは、内蔵NDフィルター(2, 4, 6ストップ)、改良されたバッテリー技術、プロフェッショナルなXLRオーディオ入力を追加しました。各世代は、RAWワークフローへの参入障壁を体系的に低減してきました。
映画での実用例
「ジャングル・ブック:オリジンズ」のようなインディペンデント作品では、セカンドユニットの撮影やアクションシーケンスに初期のPocketモデルが使用されました。コンパクトな設計は、品質を損なうことなく、ジンバル、カーリグ、クラッシュカメラでの使用を可能にします。ネイティブのBlackmagic RAWコーデックは、DaVinci Resolveワークフローにシームレスに統合されます。典型的な用途としては、ドキュメンタリー作品、ミュージックビデオ、低予算長編映画など、価格性能比が重要な分野が含まれます。
比較と代替案
URSAシリーズのようなプロフェッショナルカメラとは異なり、PocketはXLR接続(6K Proを除く)とプロフェッショナルなモニタリング出力を省略しています。直接の競合製品は、Sony FX30、Canon EOS R5C、Panasonic GH6です。Pocketは、競合他社に比べて圧倒的に安価なRAW記録とDaVinci Resolveとの統合で優位に立っていますが、SonyとCanonは優れたオートフォーカスシステムを提供しています。純粋なコンテンツ作成にはミラーレスカメラの方が適していますが、カラーグレーディングを重視するナラティブワークフローにおいては、Pocketは依然として無敵です。
技術仕様
センサーと解像度
| パラメータ | 値 |
|---|---|
| センサータイプ | Super35 CMOS |
| 解像度 | 6,144 x 3,456 ピクセル (6K) |
| センサーサイズ | 約21メガピクセル |
| センサーフォーマット | 17:9 アスペクト比 |
| レンズマウント | Canon EF (6K Pro) / MFT (4Kモデル) |
ダイナミックレンジとISO
ダイナミックレンジ: 13ストップ
ネイティブISO: 400 / 3,200 ASA (デュアルネイティブISO)
エクステンデッドISO範囲: 50 – 25,600 ASA
ノイズ特性: 両方のネイティブモードで同一のノイズ特性
記録フォーマットと解像度
| 解像度 | 最大フレームレート | フォーマット |
|---|---|---|
| 6K (6,144 x 3,456) | 50 fps | 17:9 |
| 6K (6,144 x 2,560) | 60 fps | 2.4:1 シネマスコープ |
| 5.7K (5,744 x 3,024) | 60 fps | 17:9 |
| 4K DCI (4,096 x 2,160) | 60 fps | 17:9 |
| UHD (3,840 x 2,160) | 60 fps | 16:9 |
| HD (1,920 x 1,080) | 120 fps | 16:9 |
記録コーデック
Blackmagic RAW: 3:1, 5:1, 8:1, 12:1 圧縮 (12-Bit)
Apple ProRes: ProRes 422 HQ, 422, 422 LT, 422 Proxy
H.264: 高速確認およびプロキシ素材用
記録メディア: CFast 2.0 内部, SD/UHS-II 内部, USB-C 外部 (SSD)
フレームレートとタイミング
標準フレームレート: 24 | 25 | 29.97 | 30 | 50 | 59.94 | 60 fps
ハイスピード: 解像度低下時 (HD) 最大120 fps
ローリングシャッター: 24 fps で約10 ms
タイムコード: BNC入力、内部ジェネレーター
光学系とフィルタリング
レンズマウント: Canon EF Mount (6K Pro), MFT Mount (4Kモデル)
オートフォーカス: パッシブAF (Canon EF互換性), コントラストベースAF可能
NDフィルター (6K Pro 内部): 2ストップ, 4ストップ, 6ストップ
OLPFオプション: 光学ローパスフィルターあり/なし
ボディと重量
形状: 人間工学に基づいたデザインのコンパクトハンドヘルドカメラ
重量: 約1.2 kg (6K Pro、レンズ/バッテリーなし)
寸法: 189 x 110 x 146 mm
素材: アルミニウム/マグネシウムボディ、ラバーグリップ
電源
バッテリー: Canon LP-E6シリーズ (LP-E6, LP-E6N)
ランタイム: 通常使用で1~1.5時間
外部電源: 12V (2.1mmプラグ経由) または USB-C
USB-C: Power Delivery (USB-PD) による外部充電
オーディオとモニタリング
オーディオ入力 (6K Pro): 2x Mini-XLR (3ピン), ファンタム電源選択可能
モニタリングLCD: 5インチ静電容量式タッチスクリーン, 1,500 cd/m²
輝度: 屋外撮影用のHDR調整
HDMI出力: フルHDモニタリング, ビデオ出力 (ProResプロキシ同時出力)
追加機能
同梱ソフトウェア: DaVinci Resolve Studio (6K Pro)
カラースペース: Blackmagic Gen 5 Color Science
シャッターアングル: 電子調整可能
最新情報
Blackmagic Pocket 6K Proは、特に低照度性能を向上させる定期的なファームウェアアップデートを受け続けています。TiltaやSmallRigなどのアクセサリーメーカーは、BMPCCシリーズ専用のリギングシステムを最適化し、モジュール式で軽量なソリューションを提供しています。これにより、このカメラはインディペンデント映画製作者やドキュメンタリー制作者にとって、引き続き人気の選択肢となっています。