Mole-Richardson製200W コンパクト タングステン・ハロゲンスポットライト、125mmフレネルレンズ搭載、狭小空間でのスポット/フラッド正確調焦対応。
技術仕様
ベビー・モールは、20cm x 15cm x 25cmのサイズで重さ2.1kg、200Wのタングステン・ハロゲンランプ(FEV、G6.35ソケット)を使用しています。125mmのフレネルレンズは、110mmの調整範囲でスポットからフラッドまで無段階のフォーカシングを可能にします。リフレクターは研磨アルミニウム製、筐体は鋳造アルミニウム製で、黒いハンマートーン塗装が施されています。標準では120V/230V仕様が利用可能で、それぞれのエジソン/CEE 7/7プラグが付属します。
歴史と開発
Mole-Richardson社は、テレビプロダクションでよりコンパクトな照明が必要とされるようになった後、1952年に成功したMoleシリーズの最小モデルとしてベビー・モールを導入しました。これは1947年に開発された2K Juniorをベースにしており、特にクローズアップやアクセント照明のために設計されました。1978年にはタングステン・ハロゲン技術への移行が行われ、1995年には冷却効率とランプ寿命が改善された「Type 4111」が導入されました。
映画での実用例
撮影監督のロジャー・ディーキンスは、「ノー・カントリー」(2007年)の顔のアクセント照明にベビー・モールを多用しました。特にハビエル・バルデムが登場するホテルのシーンで顕著です。そのコンパクトなサイズは、狭い場所でのリギングに最適です。「her/世界でひとつの彼女」(2013年)では、ホイテ・ヴァン・ホイテマがホアキン・フェニックスのアパートのセットで6台のベビー・モールを同時に使用しました。典型的なワークフローとしては、被写体から1〜2メートル離れた位置に配置し、バーンドアで正確な光の誘導を行い、しばしばNDフィルターやディフューザーで光量を調整します。
比較と代替案
ベビー・モールは、650Wのトゥイニーと比較して発熱量が少なく、連続点灯時間が長いという特徴がありますが、光量は劣ります。現代のLED代替品であるArri L5-Cなどは、同等の明るさを可変色温度で提供しますが、価格は4倍になります。デドライト DLH4は、わずか150Wで同様のフォーカシングを実現しますが、特徴的なフレネルレンズ光学系はありません。クラシックな映画的なルックと正確なシャドウコントロールにおいて、ベビー・モールは70年の歴史を持つにもかかわらず、依然として競争力があります。