Angenieux DP:デジタルシネマカメラ用モジュール式PLマウント可変焦点レンズシリーズ。2008年にSuper35センサー向けに開発、連続ズームと特徴的なフランス光学系。
技術仕様
DPシリーズはモジュラーPLマウントシステムをベースにしており、重量は2.8kg(DP 16-42)から3.2kg(DP 30-80)です。レンズは114mmのフロントバレル径と、フォローフォーカスシステム用の統一された0.8mmのギアピッチを備えています。最短撮影距離は60cmで、イメージサークルはSuper35センサーを完全にカバーします。すべてのDPレンズは、均一なボケ味を実現する11枚羽根の絞りを採用しており、フレアやゴーストを低減するAngenieux独自のOptimusコーティングが施されています。
歴史と開発
Angenieuxは、映画制作のデジタル化の進展と35mmフィルムからRED ONEのようなデジタルカメラへの移行に対応するため、2008年にDPシリーズを導入しました。このシリーズは、デジタルセンサーがフィルムエマルジョンとは異なる光学的要求を持つという認識から生まれました。2012年にはDP 30-80mmが追加され、2015年には改良されたメカニズムと軽量化が施された改訂版が登場しました。
実写での使用
DPシリーズは、インディペンデント映画やドキュメンタリー映画制作者の間で急速に普及しました。ロジャー・ディーキンスは「007 スカイフォール」(2012年)のシーン、特にイスタンブールでのカーチェイスのハンドヘルドシーケンスでDP 16-42mmを使用しました。コンパクトな設計は、ステディカムやジンバルシステムでの撮影に最適です。連続ズームは、撮影中の滑らかな焦点距離の変化を可能にし、クラッシュズームやショット内での微妙な構図変更に重宝されます。
比較と代替案
DPシリーズは、コンシューマー用ズームレンズと、Angenieux Optimoシリーズのようなハイエンドシネレンズの中間に位置づけられます。Optimoレンズはより大きなズーム比(15:1または24:1)を提供しますが、DPレンズはより扱いやすく、コストパフォーマンスに優れています。CanonのCN-EシリーズやFujinonのCabrioレンズのような競合システムも類似の仕様を提供していますが、Angenieux特有のボケ味とフランス製光学系のキャラクターは、日本の代替品とは大きく異なります。