アポクロマートとは、赤・緑・青の三つの波長を同一のピント面に結像させ、色収差をほぼ除去するレンズ補正です。ハイエンドのシネレンズの証で、APOと表記されます。
アポクロマート(APO)とは、赤、緑、青の3つの波長の光を同じ焦点面に結像させるレンズ設計を指します。単純なレンズでは、ガラスが短波長の光を長波長の光よりも強く屈折するため、各色がわずかに異なる位置に結像します。アクロマート設計は2つの波長を補正しますが、アポクロマートはさらに進んで3つ目の波長も捉えます。これは、異常部分分散を持つ特殊ガラス、例えば蛍石(フローライト)素子と、慎重に調整されたレンズ計算を組み合わせることで可能になります。
撮影現場でなぜ重要なのか
色収差は、コントラストの高いエッジに色ずれとして現れます。例えば、明るい空を背景にした木々、逆光のクロームメッキ、水面のハイライトなどです。4Kや8Kで大画面に映し出す場合、これらの色ずれはすぐに目立ち、ポストプロダクションで補正しようとしても、エッジの色情報がすでに滲んでいるため、限界があります。APO補正された光学系は、ネガティブ、あるいは記録段階からクリーンなエッジを提供します。そのため、シネレンズメーカーは「APO」の表記を前面に押し出しています。
区別と限界
「APO」は保護された用語ではなく、厳密には画像中央部と特定の焦点距離でのみ補正が有効とされます。軸上色収差(ピント面の前後にある色ずれ、ボケで確認できる)と、画像周辺部への倍率色収差は異なります。レンズは中央部では理想的に補正されていても、周辺部では色ずれを起こす可能性があります。略称を鵜呑みにせず、実際にテストすることが重要です。ハイライトをわずかにピントからずらし、マゼンタや緑の色ずれがないか確認してください。
- レンズテストでは、逆光のコントラストの高いエッジを意図的に撮影してください。そこで補正の効果が最初に現れます。
- ピントの合っていない領域も確認してください。軸上色収差はピント面ではなく、ボケの中に現れます。
- APO補正はレンズを重く、高価にします。意図的にヴィンテージのような柔らかいルックを求める場合は、補正されていないレンズの方が良い選択肢となることもあります。
関連語
クイズ
1. Was beschreibt „Apochromatisch" am besten?
2. Zu welchem Department gehört „Apochromatisch"?