ARRI 35mmカメラ(1990年)、4.2kg、可変シャッター11.2°–180°、3種類(535A/B/C)。4-ピン搬送方式、400ft/1000ftマガジン、プレイバック用に特に静粛。
技術仕様
カメラ本体の重量はレンズとマガジンを含まず4.2kg、全長は381mmです。精密なフィルム搬送は、最大限の画像安定性を実現するレジストレーションピンを備えた4ピン・グリッパー・システムによって行われます。535は、400フィートまたは1000フィートのマガジンを同軸設計で使用し、フィルムは外側から内側へと流れます。シャッターは11.2°から180°までの可変開口角で動作します。主なバリエーションは3種類あります。標準モデルの535A、動作音を最適化した535B、ハンドヘルド撮影用のコンパクトな535Cです。
歴史と開発
ARRIは1990年に、映画業界からのより静かで多用途なカメラへの高まる要求に応えるため、Arriflex 35BLの後継機として535を発表しました。535Bは1993年に騒音対策を改善して登場し、535Cは1995年にモバイルプロダクション向けに開発されました。ARRIのデジタルカメラの登場により2009年に生産は終了しましたが、多くの535モデルは特殊用途のためにポストプロダクションハウスで現役で稼働しています。
実写での使用例
撮影監督は、過酷なプロダクションにおける535の信頼性を高く評価しています。クリストファー・ノーランは「ダンケルク」(2017)で長時間タイムラプス撮影に535を使用し、エマニュエル・ルベツキは「バードマン あるいは(無知の)価値」(2014)で複雑なステディカムシーケンスに同機を採用しました。このカメラは、その低騒音レベルが録音を妨げないため、プレイバック撮影を伴うスタジオ撮影に特に適しています。アクションシーケンスでは、頑丈なマガジンが極限状態でも連続撮影を可能にします。
比較と代替案
前機種の35BLと比較して、535は大幅に静かな動作と拡張された速度範囲を提供します。競合するPanavision Panaflex Millenniumは同等の性能を達成していますが、レンタル料は約30%高価です。ARRI ALEXA LFのような最新のデジタル後継機は、フィルムコストなしで同等の画質を提供しますが、35mmフィルム特有のルックを正確に再現することはできません。純粋主義的な映画製作者にとって、35mmプロダクションにおける535は依然として第一選択肢です。